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コードクリサリス:成長、進歩し続けること

 

私達の企業としての在り方を表す、ウォールアンドケースの理念ーー言ってみれば「拘り」です。その私達と同じ拘りの概念を持つのは、コードクリサリスの共同創設者かつCTOであるYan Fan氏です。年3月に開催されたSLUSH Tokyoにてお話をする機会があり、今回ご紹介したいと思います。


 

Yan氏と共同創設者兼CEOのKani Munidasa氏はアメリカのコーディングキャンプHacker Reactorを経て出会いました。遠い海外から、ソフトウェアエンジニアの供給が需要に追いついていない日本の現状に気づき、日本に同様のプログラムの開講を試みました。今回のインタビューでは、このYan氏とKani氏のプログラムについてお聞きしました。

 

ーーコースで生徒が得るものとは?

まずコードクリサリスは初心者向けのコースでないこと踏まえて頂いています。ネットで簡単に検索して得られるような知識を、わざわざお金を払って学ぶ必要性はないので、基本的な知識は独学などで備えた上で受講してもらいたいと考えていますね。

プログラムは完全プロジェクト型のカリキュラムを通してフルスタックJavaScriptの学習に取り組みます。エンジニアのプロになるためのCS基礎、データベース知識だけではなくフロントエンド、バックエンド全てに触れていきます。 他、コーディングスキル以外にも柔軟にチーム内で動けるよう、効率的且つ機敏なコミュニケーション能力の取得をも心がけてます。シリコンバレーでは当たり前のことなのですが、他のところに行ってから気づく大切なスキルなんですよね。ソフトウェアの開発の仕方自体も、こういった’能力’をシリコンバレーから持ち込んで、見直していきたいとも考えているんですよ。

 

ーー日本のエンジニアのマーケットが直面している、またしていた問題はなんだと考えますか?

日本がハードウェア分野で非常に強い理由の1つとして、完璧主義が挙げられる思います。日本は本当に完璧主義者の社会なんですよ。でも残念ながら、このような完璧主義の理念はソフトウェアの開発には通用しないんです。ソフトウェアはそもそも、完成型を提供するのではなく、マーケットから常にフィードバックを得てより良いものにしていく必要があるんですよ。日本の大半の人にとってこれは新しい考えで、常に「不完全なものを世に出す」って感じでちょっと気持ち悪いのかも知れませんね。でもこの考え自体を「素晴らしい製品をフィードバックを活かしてどんどん良いものにする」という考えに変えていきたいですよね。

 

他に全体的に皆、自身のコードベースとストラクチャーに慣れすぎて、いざそのストラクチャーから取り外されたときには迷子状態になってしまうんです。

 

また日本における非常に大きな問題の一つに英語があります。英語を話せることは、有能なソフトウェアエンジニアになるために必要不可欠なスキルなんです。コミュニケーションだけではなく、重要な書類を理解する上で必要になってきますよね。グローバルなレベルで市場の理解をするために、なくてはならないのが英語なんです。こういったところで日本が遅れをとっているのではないかと思います。

 

それからもう一つ挙げられる問題は、日本でのソフトウェアエンジニアに対する企業(雇用側)の考え方ですね。企業のほとんどはエンジニアを、収益の基盤の一部というよりコストの一部として考えているのが現状なんです。シリコンバレーではエンジニアは設計だけではなく、クリエイティブ職として考えられています。製品をより完成型に近づけるためにエンジニアがプロジェクトと密接に関わっていくことが日本市場の’常識’外なのです。今ではソフトウェア開発は、エンジニアに多くの要求をし解決してもらうというだけの単純作業ではなくなっているのです。エンジニアと一緒協力し合って、やっと開発につながるのだということをもっと理解してもらう必要があります。

 

私達が日本のエンジニア業界を良いものにしていくために取り組んでいるのは、以上こういったところですかね。

 

ーープログラムでの生徒の成功談などありますか?

色々ありますよ!私が教育にもっと打ち込むようになったのは、そもそもサンフランシスコで最初に教えていた生徒達がきっかけなんです!彼らは今ではエンジニアにになって、プログラムを日本に持ち込む際に、一緒に採用も考えていたんです。生徒達が成功し、素晴らしいことを成していっているのを目の当たりにできることは本当に喜ばしいです。現在でも元生徒の一人はスペインでのプログラムを手伝ってるくれているんですよね。環境に関わらず、彼らが目標に向かって着実に進んでいくのを見れることにやりがいを感じます。

 

ーー日本でのコードクリサリスの反響は今のところどうですか?(Slush Tokyo 2017)

イベントを開催する予定があるのですが、今のところ60人から参加の応募がありました。そのうち10人以上が女性なんですよ。主催者が女性だからということなのでしょうかね。でも有望な女性が集まってくれるのは喜ばしいです。最初のクラスは定員8人なので、4人程度女性の参加があればより望ましいと思います。実際のところ日本にこういったプログラムを持ち込むこと自体がすごく大変で、問題だらけになるのではないかと心配してたのですが、意外とうまく行くんじゃないかと今は楽しみですね。

 

Yan氏と、共同創業者・CEOであるKani Munidasa氏は、米国でHack Reactorと呼ばれる同様のプログラムを経験した後、コーディングブートキャンプを日本で開催しました。そして気付いたのは、日本ではソフトウェアエンジニアの需要が供給を大幅に上回っているということです。ここではコードクリサリスプログラムについて、またそれがどのように日本で行われるかという質問に対する彼女の回答の一部をご紹介致します。

 

ーーコースではどのようなことを学習できるのでしょうか?

まず初めに知って頂きたいのは、このコースは初心者向けではないということです。私たちは、既に独学で一定のレベルに達している方に受講してもらいたいと考えています。オンラインから無料で簡単に学習できることであれば、お金を払う必要はないと考えているためです。

プログラムは全て問題解決型のカリキュラムで、フルスタックのJavaScriptを学習します。プロのソフトウェアエンジニアとして活躍するために必要なすべてのツール、CSの基礎、データベース、またフロントエンドやバックエンドについても学習します。コーディングスキルだけでなく、シリコンバレーでは当たり前に求められるスキル、効率的で迅速かつコミュニケーション能力のある機敏なチーム環境で働く方法も教えます。こうした多くのことを東京で行いたいと考えており、ソフトウェアの開発方法の変更、改善にも非常に役立つと思います。

 

ーー日本が直面していた、あるいは直面している問題は何だと思いますか?

東京がハードウェア分野で非常に強い理由の1つとして、その完璧主義があると思います。日本は本当に完璧主義社会です。ですが残念ながら、ソフトウェア開発の際にはそれがうまく生かされていません。そのためソフトウェアに関しては、頻繁に市場からのフィードバックを得る必要があると考えています。フィードバックを得て、より良くするためにそのフィードバックを活かす。多くの方にとってこのコンセプトは新しく居心地の悪いものかもしれません。アイデアというのは不完全な製品を見せるようなものなのです。そして私たちはその考え方を変えようとしています。あなたが作っているソフトウェアは、不完全な製品ではありません。むしろ素晴しい製品であり、これからそれをより良くしていくのです。

人々が直面しているその他の問題は、コードベースと構造にあまりにも慣れすぎているということです。その構造からそれらを取り除くと多くの人が困ると思います。

また、英語のスキルも非常に大きな問題です。トップで活躍するソフトウェアエンジニアになるためには、英語を話せるようになる必要があります。何が起こっているのかを把握するだけでなく、本当に重要な文書が読めるようになることが重要です。そしてグローバルなソフトウェアエンジニアの輪と繋がることができる。英語力の欠如は日本が遅れをとっている原因の一部です。

そして私は日本のソフトウェアエンジニアは、利益を生み出すものというよりも、コストがかかるものとして考えられていると思います。シリコンバレーでは、エンジニアは実際の設計だけではなく、クリエイティブな戦力であると考えられています。日本においては、より完璧な製品を生み出すために、ソフトウェアエンジニアがもっと製品と密接に関われる方法を議論する必要があると思います。ソフトウェア開発は、エンジニアに多くの要求をするだけではなく、彼らと協力して健全な製品を開発してゆくことが必要です。以上、私たちが取り組もうとしていることの一部です。

 

ーー何かブートキャンプでの成功事例はありますか?

多くの成功事例が思い浮かびます。私がサンフランシスコにいたときに教えていた生徒は、今では(プロの)ソフトウェアエンジニアです。そうして私は教育に打ち込むようになったのです。彼らが素晴らしいことをしているのを見ることは本当に喜ばしいことです。私の元生徒の一人は現在スペインでブートキャンプを手伝っています。彼らが目標に向かって進んでいる姿を見ることは本当に嬉しいことです。

 

ーー今のところ反応はどうでしょうか?(Slush Tokyo 2017の時点)

イベントを開催し現時点で60人から返事がありました。そのうち少なくとも10人が女性です。主催者が女性だからかどうか分かりませんが、女性が集まってくれるのはとても良いことです。最初のクラスは8人なのでそのうちの半数が女性だと望ましいと考えています。それは非常に難しいのではと思っていましたが、どうやら実現可能なように思えてとても興奮しています。